私ごときが今さらどうこう言う意味があるのかってくらいの超メジャー・大ヒットインディーズゲーム。ゲーム性としてはコントラやメタルスラッグなどに代表される、いわゆるガン&ランと呼ばれる2Dアクションである。大きく違うのはボス戦がメインであるというところだろうか。ステージを進んで行く通常のアクションステージもいくつかあるが、基本的にはワールドマップから戦いたいボスを選びボス戦のみのショートバトルを制することで先に進むことができる。ショートとは言ってもどれも死に覚え前提のデザインになっており、嵐のごとく襲い掛かる初見殺しにこれまたリトライの嵐で対抗することになるので総プレイ時間は意外と長くなることだろう。
しかし所詮は雰囲気ゲー、見た目がライト層にウケただけでアクションとしては取り立てて面白いものではないだろう……とプレイ前は思っていた。正直すいませんでした!実際プレイして分かった!このゲームは面白い!アクションゲームとしてもめっちゃ良く出来てる!
アニメーションだのボスの攻撃パターンだのはおそらくあらゆる場所で褒めちぎられてるだろうから、ここではアクション面に注目してみよう。私はこれまでにそこそこの数の2Dアクションを経験してきたつもりだが、その中でも本作はトップクラスにキャラを動かしやすいゲームだと言える。ほぼ全てのアクションに硬直や妙な慣性などが無く常に入力を受け付けているのがポイントだ。ダッシュしたいと思った時にダッシュできるし、ジャンプしたいと思った時にジャンプができるし、ショットを撃ちたいと思った時にショットが撃てる。当たり前のことかと思うかもしれないがこのへんが不自由なゲームというのは意外と多く、それこそ大御所クリエイターが作っているメジャータイトルですらアクション周りに「引っかかり」を感じてしまうことがあるものだ。私は2Dアクションにおいてはノーウェイトこそが大正義と信じているので、よってカップヘッドもまた正義というわけだ。ただの雰囲気ゲーではないのだ。
それと…このゲームデザインがこれだけ広く受け入れられるのだから、戻り復活のSTGもワンチャン復権あるんじゃないかと密かな希望を持つことができた。