ラクガキのような見た目に騙されてはいけない。中身は非常に良くできたロックマンライクな2Dプラットフォーマー。地球の資源を奪いに来たエイリアン達に、インバッシャーと呼ばれる(呼ばれないが)3人の少女が立ち向かう。
攻撃方法は通常ショットいわゆる豆と近接攻撃。溜め撃ちと壁蹴りは無いがダッシュができる。ボスを倒すと新たな武器が解放されるのはロックマンと同じだが、このゲームではボスを倒した上でショップで武器を買う必要がある。またE缶やタンクに相当する回復アイテムや最大HPの上昇などもショップで買う方式だ。ザコ敵もボスもけっこうな強さな一方で、持てる回復アイテムの数に上限はないのでカネにモノをいわせて大量にアイテムを買い込み、ゴリ押しでクリアすることも可能。そのへんはプレイヤーの意思を尊重してかなり自由にさせてくれるゲームだ。操作性も良好で攻撃やジャンプをストレスなく思い通りに動かすことができて気持ちが良い。独自要素としてボス戦でアイワナ系の弾幕避けがあるのがちょっと好き嫌い分かれるところかもしれない。
とまあ、低価格ながらキッチリ作ってあって楽しく遊べるゲームではあるのだが、哀しいかな、どこまでいってもオマージュ・フォロワーの域を出ていないように思う。現在2DプラットフォームはSTGと似たような環境にあって、プレイヤーの総数がそれほど多くないにも関わらずリリースされるゲームの量があまりに多すぎるという、供給過多の状態に陥っている。そんな山ほどあるゲームの中からあえてこの本作を選ぶ理由がどれだけあるか、と考えるとこれは苦しいと言わざるを得ないだろう。最先端の2Dアクションならそれこそロックマンの後継者であるインティクリエイツが切れ目なく新作を供給してくれているわけだし、似たような低価格帯のインディーズという括りなら「20XXやRabi-Ribiでいいじゃん」となってしまう。まあゴージャスなゲームは疲れるのでやりたくない、あえて安っぽいゲームをやりたい、という変わり者も時にはいるのでまったく需要がないわけではないが……。
[steam] INVASHER normal 通しプレイ&金エッグ回収