非常にハイレベルにまとまっているCAVEライクな弾幕シュー。高速移動ワイドショットと低速移動フォーカスショットを敵によって使い分けながら進んでいくいつものやつだ。またレベルデザインの面でも圧倒的CAVE臭。敵の配置だとか敵弾の撃ち方だとか、プレイしていて「そうそうコレだよコレ!」っていう、CAVEライクをCAVEライクたらしめる、またそれを求めるユーザーがゲームに望んでいるであろう全ての要素が揃っている。詳しくは知らないのだがオリジナルの「Blue Wish」ははるか昔にリリースされたフリーソフトで、当時その完成度の高さから極めて大きな支持を得たゲームだったらしい。その後続編であるBlue Wish Resurrectionを経て、これがシリーズ三作目となる。
聞こえの良い言葉を選ぶならば初代からシリーズ通して「一貫性のあるゲームデザイン」をしているため、有料になった本作でもどうにも見た目の面で安っぽい感じになってしまっているのは残念なところだ。グラフィックを使い回しているわけではなく敵弾などの小物以外はおそらく全て新規に描き起こされたものだと思うのだが、画面をパッと見ても旧作との違いがあまり無いように見える。箱に数字が描いてあるだけのスコアアイテムとか、もうちょっと見た目をこう、宝石とか勲章とかをさあ…取った時のジャラジャラ音はすごく気持ちいいんだけど。またそれに関連して演出面もとても寂しい。カットシーンなどストーリーを感じさせるような要素はまったく無いし、ボスが印象に残るカッコイイ登場の仕方をしたりだとか、ステージ背景で胸熱な演出が繰り広げられたりといったことも無い。ひたすらに弾幕!弾幕!弾幕!まさにバレットヘルだ。
ゲームとして、STGとしての部分だけで語るならばこれといった欠点の見当たらない優秀なゲームである。弾幕STGの理想の形とさえ言ってもいい。そこをどこまで割り切って遊ぶかが重要で、ゲームの内容がどうこうよりもプレイヤー側がゲームに何を求めるか、ゲームのどの部分を重視するかで評価が分かれるゲームだろう。
あ、ゲーム部分でひとつ許せないところがあったわ。4ボスの最終攻撃、アレは絶対に許さんぞ。
[PC] BLUE WISH DESIRE hell (auto guard off) EVE 1cc