スーファミオリジナルの新生ダライアス第二弾。ただしツインはサウンドに一応ZUNTATAが関わっていたのに対しこちらは完全な外注作品である。そのためかダライアスシリーズの中でも本作は突出して…地味!すっごい地味!今でも若かりしあの日を思い出す。ワクワクしながらゲームの電源を入れ、少しばかりプレイしてから湧き上がってきた「オレ何か間違えた?」という戸惑いの感情。思わずパッケージに表記されてる発売年を確認したぞマジで。
ドットがあまり奇麗じゃないのもそうなのだが、それ以上になんだか敵がやたら小さい。全編通して大型の敵が全然いなくて始終ずっと小型のザコばかりを相手にしているせいで、画面の迫力だとか爽快感だとかいったものに極めて乏しいゲームになっている。しかもザコばかりだから敵が弱くて簡単というわけではなく、むしろめちゃくちゃ強いし難しいのがまたストレス溜まる。撃ち返し弾をばら撒く機雷が狭い通路にやたら置いてあったり、自機の攻撃がちょうど届かない死角から撃ってくる砲台などプレイヤーが嫌がるところを的確に突いてくるので、ある意味優れたレベルデザインだと言えるかもしれない。聞くところによると開発した会社はゲームボーイ版のサーガイアを作ったところらしい。サーガイアはGBのシューティングの中では上位に入るほどの良ゲーだったと思うのだが、何故フォースはこうなってしまったのだろうか……。
しかし機体選択のシステムやショットの使い分けなど、このゲーム特有の評価できるポイントもある。本作においてもシルバーホークの基本武装はメインショット+ボムの2つで構成されているのだが、独自仕様として「両方を同時に使うとパワー段階に下方修正がかかる」というシリーズの中でも珍しいシステムが採用されている。逆を言えば攻撃ボタンを使い分けることで一時的に武装を強化することが可能なのだ。地形が複雑な場所で砲台を処理する時などはミサイル強化、開けた場所で多数の敵を相手にする時は両押し、ボス戦など硬い敵にはショット強化と、状況によって使う武器を的確に選ぶことが攻略上重要なファクターになっていて、ゲームの奥深さを拡げることに一役買っている。まるで蜂シリーズのショットとレーザーの切り替えシステムのようだ。登場したのはこっちのほうが圧倒的に先だけど。
ところでまたしてもゲーム内容とはまったく関係ない余談なんだが、当時このゲームをいろいろな友達に貸した時、みんな難しすぎて全然クリアできないという感想だった。そこで自分は思った。「もしかしてオレってSTG上手いんじゃないか?」と。自身のSTG能力への意識というか自覚みたいなモノを持つきっかけとなったのがこのダライアスフォースであり、そういう意味では本作は自分のSTG経歴の中で大きな意味を持つ一作だったのである。だからって良作だとは言わねーけどな!さらにその後インターネットの時代になって、オレの自信はただの思い上がりだったと打ち砕かれることになるんだけどその話はまた別の機会に。
[コズコレ] ダライアスフォース type-3 ノーミス Oエンド