このゲームの最大の問題点は道中にある。まあこのタイプの同人・インディーズSTGってのは、ボス戦にばかり力を入れて道中のデザインを蔑ろにしているものが多く見られるものだが、本作の道中はそれらの中でもぶっちぎりの手抜きデザインだと言える。何しろ全部同じなのだ。しかも出現する敵はたった３種類しかいない。自機狙いの単発・３WAY・５WAYを撃つザコが画面上部からランダムで降ってくる、というステージがひたすら！延々と！６ステージ続くのである。変化するのは見た目と弾速・発射間隔くらい。
ボスもバラエティには富んでいるがやはりバランスの面で問題を抱えている。２ボス３ボスの強さに対して終盤のボスが妙に弱いし、一部の攻撃が回避不能だろってレベルで難しい。というかそもそもの難易度が高い。ほぼ無限にコンティニューできるのでクリアだけなら楽だが、真面目に１コインクリアを目指すとなると相当厳しい戦いになるだろう。見た目がカワイイからと言って間違ってもライト層にオススメできるようなゲームではない。
が、実のところこのゲーム、私はけっこう好きだったりする。手抜きゲーであることには違いないのだが、その手抜きさが逆に余計なものが無い、シンプルな楽しさに繋がっているように思う。ショットをバリバリ撃ってボロボロ落ちてくるアイテムを取りながら、飛んでくる自機狙い弾を右へ左へひたすら切り返しまくってるだけでなんだか気持ち良くなっちゃうのである。もっとも、これはこのゲームがどうとかではなく、「切り返し」というSTGの文法そのものが長い歴史の中で確立されたものであり、普遍的な楽しさを内包しているということだろう。そのことを再確認できただけでもこのゲームをプレイする価値はあった。
繰り返し言うが、オススメはしないぞ！
[steam] PLANET AUTOMATA 普通にクリア