オゥオゥオゥ作者さんよォ、こんなゲーム作っていったいどういうつもりだい？もし今後正統なグラディウスの続編が出た時に「スポラウスのほうが面白くね？」ってなっちまったらどうしてくれるんだ？しかもコレがフリーゲームとかよォ、こんなのを無料で出されたらSTGで商売している人たちの立場ってモンがないだろォン！？
というわけでグラディウスオマージュSTGの頂点を極めたと言っていい傑作がこのスポラウスである。作者「すっぽん」氏が作ったグラディウス風のゲームだから「スポラウス」。制作当初は本当にそのまんま「スポディウス」だったのだがさすがにマズいと思ったのか途中でタイトルが変更され今の形となった。コヌァミは怖いからね、仕方ないね。
この手のグラディウスライク、グラディウスオマージュゲーというのは同人・インディーズ分野ではいくつも目にすることができるが、その中で本作の「量」が明確に抜きんでていることは誰も異論がないところだろう。使える自機の装備のバリエーション、ステージの総数がとにかくすさまじい。歴代のビックバイパーを模したものを多数揃えているのはもちろん、R-TYPEやダライアスモチーフの自機などもあり、さながらSTGオールスターの様相を呈している。ステージはいくつかのルートに分かれていて、ルートAは初代グラディウスオマージュ、ルートBCはグラII・グラIIIオマージュ、そして作者のオリジナル色が濃いルートDEという構成になっている。その総数実に35ステージ。一通り全てのステージをプレイするだけでもどえらい大長編であり、いやはやこんなにもよく作ったなと思う。
また注目したいのがこのゲームのバランスだ。難易度のことではなくゲームデザインの足し引きの部分である。確かにグラディウスのオマージュであることには違いないのだが、だからといってただ盲目的にオリジナルを模倣するのではなく、あくまで「グラディウス風」なひとつの独立したゲームとして完成されているのが大きなポイントだ。いたるところに「そうきたか」と思わせる斬新なアレンジが施されており、よく知っている風景なのに常に新しい驚きがある。これはいわば作者の独自解釈によるグラディウスの再構築である。まさにスポディ…いやスポラウスだ。
しかしグラディウスシリーズの大きな魅力であるサウンドだとかグラフィック、各種演出面については本家に遠く及ばない。いや作者１人で作ってるフリーゲームに無茶言うなとは思うけど、サウンドや演出があってこそのグラディウス、それが好きでオレはグラディウスをやってるんだっていうプレイヤーは多いはず。オマージュ作品なのだから都合よくそこだけ避けて通るということはできないだろう。またオマージュの宿命として、どこまでを単体作品として評価するのかという問題もある。「そうきたか」という驚きや感動はオリジナルのグラディウスを知っているからこそ生まれるものであって、グラディウスをまったく知らない人がこのゲームをプレイしたとしてどれくらい楽しめるのかは未知数だ。
あと虫系の敵が妙にリアルでキモい。
[PC] SPOLOUS EX ルートA-hard+ ノーミスクリア
[PC] SPOLOUS EX ルートB-hard+ ノーミスクリア
[PC] SPOLOUS EX ルートC-hard+ ノーミスクリア
[PC] SPOLOUS EX ルートD-hard+ ノーミスクリア
[PC] SPOLOUS EX ルートE-hard+ ノーミスクリア