前作の「B」の壊れ性能はさすがに修正されたが、それでもなおアーケード作品らしからぬ難易度の低さでカジュアルに遊べるコナミシュー。 相変わらず自機がめちゃくちゃ強い。ただでさえ広範囲をカバーできるV字型のオプションフォーメーションはさらに広げることが可能で、画面中央に居ながら上下端の敵を難なく処理することができる。 横STGでありながら地形が大した脅威にならないというなんとも頼もしい性能だ。またBが弱体化された一方で今度はNの火力がすさまじいことになっており、連射装置の使用が前提ではあるがほとんどのボスがろくに動くことなく速攻で爆散する。 まあ普通に戦っても怖いのはカメレオンぐらいだけど。最終ステージでTに武器チェンジする必要があることだけ知っていればSTG初心者でもそれほど苦労せずクリアできることだろう。 急がないと通路をふさがれると思いきや隙間ガバガバで停止する動く壁はフレンドリーすぎて笑ってしまうほどだ。
ただし復活がつらいのも前作同様。アイテムを取るごとに自機がモリモリ強くなっていくのは確かにそうなんだが、反面、装備の無い初期状態は悲しいほどに弱い。 死ぬと問答無用で全装備を没収されるので、弱くて敵を倒せない→アイテムが出ない→パワーアップできないので死ぬ、というスパイラルに陥りそのままゲームオーバーまで一直線ということも少なくない。 1機ゲーとまではいかないまでも昔のSTGによくある「死ななきゃ簡単」なタイプのゲームである。 何はともあれ3面のBGMがめちゃくちゃイカスのでとりあえずそこまでは頑張って進んでみてほしいと思う。
しかしながらこのゲーム、コナミのゲームにしてはいまいちマイナーでどうもB級感が拭えない。 セクシーパロディウスで本作のBGMが使用されたことが話題となってゲームタイトルだけならそこそこ有名ではあるが、アケアカ以前に実際にプレイしたことがある人は少ないのではないだろうか。 私自身ゲーセンでこのゲームを見たことはほとんどなかった。ファイナルスターフォースですらそこそこ置いてあったのに。 おそらく単純にインカムが低かったのだろう。ゲームの出来とかユーザー評価とかいうことではなく回転率の問題だ。1コインで1時間もプレイされたらそりゃゲーセンとしては商売にならん。 たまにネットでSTGはどんどん高難易度化していったとかどうたら言われているのを目にすることがあるが、それは実態に即したものではない。 いつの時代もカジュアルゲーはあった。ならばその歴史を無視することこそがカジュアル路線の否定に他ならないということを知っておくべきだろう。
[PS4] サンダークロスII THUNDER CROSS II 3-7まで