2022年ゲーム録外伝

 2022年にプレイしたゲームの中でこのサイトで扱わなかったもの動画をアップロードしてないものを見ていこうの巻第4回。例のごとく私が1年の間に個人的にプレイしたゲームという意味であって、2022年に発売した新作ということではないのでそこんとこヨロシク。過去のものはこちら↓
2019年 / 2020年 / 2021年

[Gyro Blade]

 見たまんまなんとかタイガーのオマージュ作品。見た目だけでなく中身もすっごいオールドタイプですっごい地味。特殊ショットだとかハイパーだとかの複雑な操作は無いし、チェインとか何かテクニカルな稼ぎシステムも存在しない。だがそれが良い。ショットを撃つ。敵が爆発する。弾を避ける。たったそれだけだが、それが楽しい。だからそれで良いのだ。値段も安いし難易度も低いのでカジュアルに遊びたい人にオススメ。

[Assault Shell]

 これもまたオーソドックスながら非常に質の高い良作。CAVEシューライクなデザインをベースとした正統派弾幕STGで、敵の配置だとか弾の撃ち方、それによる自機の誘導などとてもよく作り込まれていて、単純に撃って避けてるだけでもう楽しい。あれこれ斬新で複雑なシステムのゲームで溢れる今日、小細工ナシで正面からぶつかって戦う王道弾幕シューがやりたいならコレはマスト。現在続編を制作中らしい。

[Immortal Redneck]

 プレイするたびにマップ構造や手に入るアイテムが変わるローグライトFPS…なんだが、個人的な感想としてはどっちのフックも弱いと感じた。ジャンルとしてはRPG的な要素のほうが強いんじゃないかと思う。ダンジョン内で手に入る武器やアップグレードとは別に拠点で自キャラの永続的な強化が可能で、ぶっちゃけこのゲームはそれが最重要。武器は初期装備がえらい強いので現地調達する意味があまり無いし、アップグレードも自分で選べない&マイナス効果を及ぼすものが多数あるのでヘタに取らず無視したほうが良い場面も多い。加えて難易度調整のやり方が問題で「敵の攻撃方法は変わらず攻撃力や体力などの数値だけ増やして難しくする」という、ゲームで一番やってはいけないタイプの調整の仕方をしている。なのでそれに対抗するためにはこちらもキャラを強化するしかない。武器だのアップグレードだの細けえことは気にするな!こっちも攻撃力と体力をモリモリ積めばなんとかなるんだ!っていうゲーム。
 だがそれがつまらないかと言ったらまったくそんなことはなく、むしろめちゃくちゃ面白かった。キャラ強化でどうでにもなるということは、FPSがヘタでも楽しく遊べる間口の広さがあるということだ。FPS勢やローグライト勢よりむしろ私のようなどちらでもないカジュアルプレイヤーこそプレイするべきゲームだと思う。

[Rangok Skies]

 CAVEシューなどからグラフィックデータを盗用(いわゆるぶっこ抜き)したとして一時界隈をざわつかせた問題作。その後オリジナルのものにデータを差し替えての正式リリースとなったのだが、発売までのキナ臭い紆余曲折とは裏腹にゲーム自体はかなりマトモな出来であった。基本的にはCAVEライクな弾幕STGで尋常じゃない量の敵弾が押し寄せてくるが、一方でプレイヤー側もこれまた尋常じゃないくらい強い自機で好き放題暴れることができる、爽快感に溢れたゲームだ。まあ一部のボスの攻撃が異常なほど難しかったり当たり判定が変だったりマトモじゃない部分もチラホラ見えるが、そんじょそこらのガバガバB級STGに比べたらじゅうぶん楽しく遊べるレベルに達している。ホントなんでデータ盗用なんてしたんだろうな。

[Ender Lilies]

 私はねえ、どうもねえ、メトロイドヴァニアっていうモンにねえ、いまいち食指が動かなくてねえ。アクションゲームは好きなのだが今までこの手のジャンルにはノータッチだった。とは言え食わず嫌いはよくない。やってみればめちゃくちゃハマるかもしれないし、とりあえず何かプレイしてみるか…と始めたゲームがコレ。コンセプトとして面白いと思ったのは、主人公である少女は直接戦わないことだ。敵を攻撃したり特殊なアクションをする時はドギャーン!と背後から幽霊的なモノを召喚して代わりに彼らに戦ってもらう。アクションに関して言えばキャラを操作していてとても楽しい良いゲームだった。
 でもやっぱりなあ…探索がなあ……。新しいスキルを習得して行動範囲が広がった時、楽しいよりも「めんどくさい」の感情のほうが上回ってしまう。来た道を戻って既にクリアしたマップを再び調べ直す作業は正直あまり楽しい時間ではなかった。せめてマップにピンかマーカーを置かせてください……。まあこれは私には合わなかったというだけのことだ。おそらくメトロイドヴァニアとしては神ゲーの部類に入るゲームだろう。

[ロマンシングサガ2(リマスター版)]

 ロマサガ2はSFC版を軽く10周はクリアしているくらい大好きなゲームで、だからこそリマスターで改悪されていないかとプレイ前には若干の不安があったのだがその不安は杞憂だった。まず戦闘時のゲームスピードが速くなったことが大変嬉しい。戦闘することがメインみたいなこのゲームでテンポよくサクサク敵と戦えるのは、それだけで快適さが全然違う。SFC版ではマスク化されていた戦闘回数や陣形の効果が見えるようになったのもとても助かる。ダッシュした時に視界が狭まらないのは良し悪しだがシンボル避けがちょっと楽しくなった。各種バグも修正されており、武器や防具のパラメータが表示されているものと実際の内部数値で違う、または付与されている特殊効果が機能していないなどの問題が解決されて装備の選択肢が増えた。インターフェースとかイベント時のキャラの挙動とか一部に改悪と言えるところはあるものの、トータルで見ればオリジナルを尊重しつつ痒い所に手が届くアレンジがなされた良リマスターである。あ、小剣がクソザコなのはそのままです。

[ウィッチエクスプローラー]

 タワーディフェンスと2Dシューティングを組み合わせたまったく新しいゲーム。なぜインディーズゲーム開発者は2つのジャンルを複合させることが好きなのか。良いゲームではあるのだが、このゲームもまた良いとこ取りしようとした結果どっちつかずになってしまったようなところがある。タワーディフェンスとしては設置ユニットの運用にあまりにも幅が無さすぎで、ぶっちゃけ何も考えず敵の出現地点にサラマンダーを並べるだけでほぼ全てのステージをクリアできる。STGとしては言わずもがな、そもそも大部分の敵は拠点(コア)に向かって前進するのみで攻撃をしてこないので、ごく一部のボスを除けばSTG的なゲーム性はほとんど無い。
 しかし最大効率を求めなければとても面白いゲームだ。変な話だが。あえていろんなユニットを使ったり、逆に設置ユニットに頼らず自ら敵を倒しに行くプレイスタイルなどで遊ぶと、途端にテクニカルで攻略しがいのある楽しいゲームへと変貌する。土台はとても良く作られているのに細かい調整の面で損をしている、これもまたインディーズゲームではよくあるパターンだ。

[macdows 95]

 なんだか怪しげな雰囲気を醸し出すパズルゲーム。パズルというよりは推理ゲームだろうか?なんとこのゲーム、プレイの大前提となる「ルール」の説明がまったく無い。何をするゲームなのか、どうすればクリアなのか、それすらも知らされないままプレイヤーは唐突に謎の空間に放り込まれ、そこであれこれキーを押してみたり、手当たり次第に画面をクリックしてみたりしながらゲームのルール、そして目的を推理していくことになる。なんとも摩訶不思議な「ゲームを推理するゲーム」である。1を100に増やすロジックより0から1を生み出す発想の力、思考の柔軟性が求められるので、やわらか頭脳に自信がある方やそれこそ発想力が重要なゲームクリエイターの方などはぜひチャレンジしてみてほしい。古のPCやインターネットをモチーフにしたニヤリと笑える小ネタの数々も楽しいぞ。

[Strike Buster Prototype]

 ランダムにドロップする武器やアップグレードを重ねながら自機を強化していく、ローグライトツインスティックシューター。似たようなゲームは多々あるが、本作はとにかくド派手で爽快感があるのが最大の特徴だと言えるだろう。自機がどこにいるのか分からなくなるほどの強力な武装で、押し寄せる敵の大群を蹴散らしていくのだ。しかし同時にそれが欠点でもあって、敵に勝っても負けても何が良かったのか何が悪かったのか分からないまま、なんとなく戦い続けるだけということになりがち。最初の頃はこれは面白いゲームだ!と思ったのだが、プレイしていてどうにも成長を実感できない、張り合いが無いので飽きるのも早かった。もともとの値段が安いのでそれでもじゅうぶんだが。ちなみにタイトルが紛らわしいが「ストライクバスターと呼ばれる兵器のプロトタイプ」が主人公のゲームであって、「ストライクバスターというゲーム」のプロトタイプ版ということではない。これぜったい勘違いする人居るって。

[Little Witch Nobeta]

 早期アクセス開始と同時に「ロリダクソ」の愛称で旋風を巻き起こしたゲーム。自分はソウルシリーズはひとつもやったことがなく、またソウルライクと呼ばれるジャンルにもほとんど手を出したことがなかったのだが、このゲームには大いに楽しませてもらった。と言ってもたぶん、本作のゲーム性はダークソウルのそれとはだいぶ違うんじゃないかと思う。プレイヤーの攻撃手段は射撃(魔法)がメインだし、二段ジャンプや空中ダッシュが使い放題なのでジリジリした差し合いよりもスタイリッシュに動き回る戦い方をすることのほうが多い。それがまた自分の性に合ったのかもしれない。初プレイからノンストップで3周ぐらいクリアしてしまった。

[Scratch Girl]

 エロシュー。虚無シュー。自機が移動すると通過した部分の黒塗りが消えるので、敵を倒したり攻撃を回避したりしながら画面上を動き回って絵を完成させよう、というゲーム。ルールとしては面白いんだがステージにバリエーションが無さすぎてすごい勢いで虚無る。そうでなくても難易度が低すぎて虚無る。ちゃんと作り込めば良いゲームになりそうなんだがなあ。いやこんな低価格エロゲーをガチで作り込んでどうすんだってのも分かるけども。

[Drone Gladiator]

 WAVE形式でステージに次々に湧き出てくる敵機を謎のボール型戦闘マシーンで殲滅していくゲーム。戦闘で得た報酬によって自機に武装を追加したり武器を強化したりとアップグレードしていくことが可能で、しかもそのバリエーションがなかなかに豊富なので自分好みに機体をカスタマイズするのがとても楽しい。武装が増えるとそのぶん操作がめちゃくちゃ忙しくなるが、それもまた楽しいものである。しかしこのゲームもまたすぐに飽きる。あまりに難易度が低すぎてあまりにも死ななすぎるので、プレイしていてなんだかもう何もかもがどうでもよくなってくる。だって死なないし!上手いプレイをする意味がないし!とりあえずwave100までいったところで心がギブアップして捨てゲーして終わった。これも惜しいゲームだなあ。もっと頑張って作れば絶対に面白いゲームになるのになあ。

[Hellstuck: Rage With Your Friends]

 苦行の時間だオラァン!Jump Kingのクローンゲームである「Diamond Hands」の実質的な続編。やることはJump Kingとまったく同じ。ボタンを押す長さで飛距離の変化するジャンプを巧みに操ったり操れなかったりしながら、どんどん上へ登っていったり落ちていったりするゲームだ。他人のプレイが見れるということが唯一にして最大の違いだ。レベルデザインはかなりの正統派で、変なギミックやトラップは無く純粋なジャンプ力だけで戦うようになっているので、前作や本家JKの経験者ならそれほど苦労せずクリアできることだろう。

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