2024年 ゲーム録外伝

 第6回、去年一年のうちにプレイしたゲームの中から動画投稿や配信してないものをピックアップして感想とか言っていこうのコーナー。数が増えてそろそろ見づらくなってきたな。
2019年 / 2020年 / 2021年 / 2022年 / 2023年

[Gunvein]


 インディーズSTG界に彗星のごとく現れ多くのシューターを驚かせた完全新規タイトル。クリムゾンクローバー的な派手派手で爽快感のある弾幕STG要素と、バトルガレッガ的なマニアックで奥の深いスコアアタックの要素を併せ持つ本格派STGである。自機は通常ショットのほかになかなかクセの強い特殊攻撃を各機体もっており、コレをいかに上手く使って敵を処理していくかが攻略のカギ。通常ショットだけでは敵の物量に押されがちなところを、特殊ショットの範囲になるべく多くの敵を巻き込んで一網打尽にするのだ。
 またスコア稼ぎがとてもアツい。本作では頻繁にボムアイテムが出現するのだが、スコアを伸ばすためには安全策を捨ててそれらボムを稼ぎのリソースとしなければならない。ボムを取っては稼ぎ取っては稼ぎ、時には自爆して残機を捨ててまでボムを補充しまた稼ぐ。リスクを背負えば背負うほど稼ぎも増える「攻めのゲーム」である。
 しかしながら稼ぎが楽しいゲームであると同時に、稼がないとあんまり楽しくないゲームでもある。ステージにあんまり個性がなくてずっと同じステージをやってるような気分になるし、パターンを作らなくてもボムでゴリ押ししながら進めてしまうので、単にクリアだけを目的にプレイするといまいち盛り上がらないままなんか気が付いたらゲームが終わってました、という状態になりがち。Blue Revolverとか好きな人なら楽しめると思う。

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[レッドネグオールスターズ スイングバイエディション]


 同作者が過去にフリーゲームとして公開した「レッドネグ」シリーズのキャラクターたちが総出演するボスラッシュSTG。自分の好みからは外れるので私はあまりプレイしなかったが、作り込みの丁寧さと遊びやすさは相変わらずのクオリティ。初心者から上級者までオススメできる「間違いナシ」の逸品である。

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[暴鉄鳥]


 超連射68kを万力でギチギチに締め上げてその芯にある面白さの原液だけを抽出培養したようなゲーム。機体選択なし、パワーアップなし、スコアアイテムなし、ボムなし、ハイパーなし、低速移動なし、稼ぎシステムなし、難易度選択なし、あるのは自機移動とショットボタン1つだけの超絶ド硬派ゲー。難易度のほうもぶっちぎっていて、序盤こそ「現実的」なゲームバランスを維持しているものの、終盤になるとヤケクソみたいな物量の敵と高速弾が嵐のように押し寄せてくる。明らかに自機のショット範囲と攻撃力ではすべてに対応できない「非現実的」なレベルデザインだ。
 でもそれが不思議と楽しいんだよな。確かに理不尽ではあるんだけど、その理不尽に抗おうと頑張ったら頑張ったぶんだけこのゲームはちゃんと応えてくれる。甘えた行動を取れば的確にそこを突かれて死ぬし、そこに関して言えばこのゲームは極めてフェアなゲームだと言えるだろう。分かるヤツにだけ分かればいい、ついてこれるヤツだけついてくればいい、という姿勢を貫くあまりにも漢らしいゲームだ。フリーゲームなので我こそはと思うシューターはぜひチャレンジしてみてほしい。

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[Gunfield]


 ヴァンパイアサバイバーを縦シューにした感じ。ずいぶんと長い間早期アクセス状態だったがようやく正式リリースとなった。何もボタンを押さなくてもショットは自動で撃ってくれるのでプレイヤーが操作するのは自機の移動のみ。経験値を集めてレベルアップすると3つのアップグレードの中からひとつ選べる、といういつものアレだ。そして敵が硬いのもいつものアレだ。ゲーム開始2秒でもう硬い。難易度を上げるとさらに硬い。敵の耐久力で難易度を調整するのをやめろって言ってんの!硬くて敵が倒せないので必然的にビルドは火力特化が最適解となる。いつものアレだな。

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[香峰村流星奇譚]


 よくある東方系の弾幕シュー。メインキャラ2人とそのパートナーとなるキャラ2人、計4タイプの組み合わせから自機を選択し、ゲーム中の会話シーンもそれぞれの組み合わせで変化する。素朴な感じのキャラデザが実は自分好みだったりする。
 はっきり言ってあんまり質の高いゲームではないんだが、本編クリア後に解放されるハードモードの稼ぎプレイが存外楽しい。ノーマルモードにあったコンボボーナスの上限が撤廃され、繋いだら繋いだぶんだけ無限にスコアに倍率がかかるようになる。ステージの開始から終了まで全繋ぎするとアホみたいにスコアが回りまくってとても気持ちええんじゃ。ハードモードは何故か通しプレイができなくてステージセレクトのみなのが残念だな。
 最大の問題は値段だろうか。DLsiteのゲームは価格が高くなる傾向にあるとは言え、この内容で2800円はさすがに?

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[アビスシーカー 深淵ノ果テニ何ヲ視ルカ]


 コットンやサイヴァリアでシューターにはお馴染みの老舗メーカー、SUCCESSが制作したヴァンサバ系トップダウンシューター。近年発売した別タイトルに「ヘブンシーカー」というものがあり、本作はその中のキャラクターの1人を主役としたスピンオフ作品である。スピンオフっていうかそのまんまデータを流用して作ってあるのでDLCみたいな感じだろうか。
 ヴァンサバ系とは言うもののそこまで無双はできないしショットを撃つ方向はマニュアル操作なので、ちゃんとキャラを操作してプレイヤーの手で意識的に敵を倒していかなければならない。またアップグレードは新たな武器を加えるのではなく現在の武器をカスタマイズする方式。例えば3WAYを取得すればそのまんま現在のショットが3方向に飛んでいくようになるし、そこにホーミングを加えれば敵を追尾する3WAYになる、といった具合だ。いろんな効果を組み合わせて自分好みのショットを作ろう。
 発売直後はいろいろと問題だらけでややもするとクソゲーに片足突っ込んでるレベルのゲームだったが、その後プレイヤーからのフィードバックに真摯に耳を傾けてアップデートを行った結果、じゅうぶんにオススメ足り得るゲームとなった。開発者がそういう姿勢だと応援したくなっちゃうよねえ?

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[PARA BELLUM]


 えっちな(えっちか?)シスターが重火器を撃ちまくりながら迫り来るモンスターどもを蹴散らしていくヴァンサバ系シューター。アビスシーカーと同じくこちらも攻撃はマニュアル操作だが、敵の攻撃はこちらのほうがはるかに激しい。弾やら矢やらがひっきりなしに飛んでくるので、それらを避けるために常に移動し続けなければならない。ちょっとでも足を止めたらマジで一瞬で死ぬぞ。押し寄せるモンスターの群れを薙ぎ払いながら敵の攻撃を避けまくるのは非常にスピード感があって爽快だ。
 ただしゲームバランスにちょっと難がある。時間の経過とともに敵がだんだん強くはなっていくのだが、それ以上にプレイヤー側の戦闘力がすさまじい勢いでインフレしていくので終盤が完全に作業になってしまう。まあヴァンサバ系はその無双感が楽しいってのもあるかもしれないが…せっかくなら序〜中盤みたいな緊張感のある戦闘を最後までやらせてほしかった。

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[Juno 06]


 月面都市Juno06を舞台に、サイキッカーたちの戦いを描く戦略シミュレーション。日本語には対応していないがゲームルールはほぼファイアーエムブレムなので経験者ならすんなり入っていける。攻撃が物理と魔法に分かれていて防御も物防と魔防があったり、ダメージ計算がシンプルに攻撃値と防御値の引き算だったり、スピードが相手より4上回っていれば追撃ができるなど、よく見知ったお馴染みのシステムだ。
 ただしそれはあくまで入り口の話。ゲームが進むにつれて次第にこのゲームの独自システムが攻略において重要になってくる。中でも大きいのが「チェイン」の存在だ。これはユニットが敵を攻撃するごとに後に続く味方のダメージがどんどん増加していくというもの。攻撃さえしていれば相手は別々の敵でも構わない。つまりターンの最後に行動するユニットほど多くのダメージを敵に与えられるようになるわけで、ユニットをどの順番で行動させるかという戦略の組み立てがめちゃくちゃ重要。先の先のそのまた先のことまで考えてユニットを動かさなければならない、シンプルながら奥の深いシステムだ。難易度も高く、可愛らしい見た目とは裏腹にマニアックで骨太なゲームである。

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[ラスティッド・モス]


 グラップリングアクションが特徴的なメトロイドヴァニア。そうでなくても主人公の武器が銃、というところで必然的に他のメトロイドヴァニアとは差別化されて独自のプレイフィールを生み出すことに成功しているゲームである。探索の自由度はかなり高く、最序盤の固定ルートを除けば正規の攻略手順というものはほぼ存在せず、行けるところには行こうと思えばどこでも行ける。
 この「行こうと思えば」の部分が本作の重要なところ。何しろワイヤーを使った各種テクニックがとんでもなく難しい。そして難しいと同時に、それらグラップアクションを使いこなすことができればとんでもない変態挙動によって、一見行けそうにないような場所にも手が届くようになる。メトロイドヴァニアでありながらキャラの育成やアイテム収集があまり重要ではなく、プレイヤーのテクニックの習熟によって行動範囲が広がっていくのだ。
 ……まあぶっちゃけた話、自分としては「だったらメトロイドヴァニアじゃなくていいじゃん」という気がしないでもないんだが。メトロイドヴァニアというのは同じ場所を何度も行き来するゲームだ。だとすれば「移動するためにプレイヤーのテクニックが重要」なマップデザインは相性悪くないか?怪しいところを探索するために毎回毎回複雑な地形を乗り越えていかなければならないのは正直しんどかった!何故これをメトロイドヴァニアにしたのか。Celesteみたいなアスレチックアクションじゃダメだったのか。

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[ストリートファイター6]


 去年ダイヤまでやって放置していたのだが、ベガが実装されたあたりでリュウが強化されたと聞き復帰。とりあえずマスターになるまでプレイした。集中!が維持できるようになったのが超デカい。基本的な立ち回りはそのままに、取れる行動の選択肢が増えて遊びの幅が広がった感じ。自分自身も新しいセットプレイを覚えたりキャラ対策が進んだことで、だいぶ格ゲーやってるマンな雰囲気を醸し出す動きができるようになった。今までできなかったことができるようになり、さらにそれによって勝てなかった相手に勝てるようになる。格ゲーで一番楽しい時間だな。
 しかし相変わらずラッシュだけはあまり好きになれん。というかトレモに篭ってひたすらコンボ練習するっていうのがまず自分にはムリ。そうしてコンボ練習から逃げ続けた結果、ラッシュをまったく使わずOD昇竜とOD足刀だけで戦うマスターリュウが誕生した。そういうゲームじゃねえからこれ!

そういうゲームじゃねえから!

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[ロマンシングサガ2 リベンジオブザセブン]


 神ゲーです。買いなさい。

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[1/8192]


 また苦行だ!また苦行ゲーだ!ひたすらに1/2の運ゲーを乗り越え続け1/8192を引き当てるゲーム。本当にただそれだけのゲーム。次のマップに進むための扉に入るにはキャラを移動させなければならず、さらに妙にマップが入り組んでいるところがあるので画面を見ないでルーチンワーク化することすらできない。自分のテクニック次第で状況を改善できる可能性があるだけジャンプキングや壺おじのほうがまだ心を平穏に保てる。
 ちなみにクリアはしていない。

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[弾幕バトルパナッシュ]


 年末にiOSとAndroidでリリースされた基本無料の対戦型STG。ルールとしてはザコ敵を倒してゲージを溜めて相手のフィールドに弾幕やボスを送り込む、というよくある形。送り込む弾幕の種類はガチャで入手することになるが、キャラクターに関しては素材さえあれば確定で好きなキャラを入手できる良心的な設計になっている。基本的に自分のフィールドしか見えないのであまり対戦してる感じがしないのが残念なところだろうか。
 まあどんなゲームだろうがあんまり関係ないけどね!だって人がいないからね!サービス2日目、それも年末年始の休暇中だというのに1時間待っても誰ともマッチングしないレベルでプレイヤーがいない。そりゃそうだよな。スマホでゲームやってる層が対戦STGをプレイしようとは思わないよな。
 そこそこ遊べるストーリーモードがあるので、基本無料なことだしそれを目当てに試しにやってみるのもアリかもしれない。

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 2024年はありとあらゆるものが値上がりした年だったがゲームはその影響がだいぶ小さかった気がするな。ゲームは財布にも優しい。パンが買えないならみんなゲームをやればいいじゃない。

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